2010年 8月 05日
モンゴル語で塩の海を意味するチャカ。またチャカの西に位置する烏蘭では、モンゴル族、回族、サラ族、チベット族、漢族が一同に会し、物資交流会を兼ねたナーダムが、5日間にわたって開かれた。
地図
チャカ塩湖。昔はトロッコに乗って観光できましたが、今は、船で遊覧するのが一般的だそうです。
那達慕(ナーダム)は「娯楽」を意味するモンゴル語で、一般的には7、8月に行われます。もともと、屈強なモンゴル人たちが武力を競う場所でした。相撲、競馬、弓がその主要内容で、男の3種の「娯楽」と呼ばれます。
ナーダムの会場は烏蘭の町から4kmはなれた希里溝湖のまわりに広がる草原で、メインとなるグラウンドを中心に、各種競技に参加する選手たちが宿泊するテントや、いろんな商品を売る店舗、食堂、サーカスや見世物小屋など、大小100あまりのテントが立ち並びます。
開会式では、鼓笛隊、国旗、大会旗を先頭に、民族衣装で着飾った各地の代表が行進しました。タール寺(西寧郊外のチベット仏教寺院)からやってきたラマ僧たちや、バイクに乗った男たち、馬に乗った民兵なども行列に参加します。
行列が貴賓席の前にせいぞろいし、開会宣言のあと、古い形式の詩だという祈りの言葉がスピーカーからながれました。時々「ウォー!」という歓声があがります。病気をしないで、幸せになるようにという祈りの言葉に対して、みんな「そうだ、そうだ」と答えているのだという。
相撲、綱引き、競馬、弓、チェス、民謡のど自慢、珍しいところではラクダの競争もありました。競技それ自体もおもしろいものでしたが、まわりのテントを一つ一つ覗いていくのも興味の尽きないものでした。