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江南の水郷地帯にある町、浙江省紹興は、黄酒の代表格である紹興酒の里として知られる。紹興酒の歴史は古く紀元前の春秋時代にさかのぼる。2300年の歴史を持つ酒だ。
map01_32地図

紹興の町に、咸亨酒店という魯迅ゆかりの酒場があります。魯迅は咸亨酒店からすぐのところで生まれました。

魯迅の『孔乙己(コンイーチー)』という短編には、この酒場が登場しますが、主人公である孔乙己(身なりは乞食だが、学のある老人)と、少年(本人がモデル?)の心の交流を描いています。

近所の男たちが談笑しながら紹興酒を酌み交わしています。気取らない雰囲気がいいですね。私とライターのMさんも、名物の「臭豆腐」をつまみにとって酒を楽しみました。

翌日は、紹興酒の工場の撮影です。機械化が進むなかで、ここは、まだ伝統的な製法が残っている工場であるとのこと。

水を張ったカメに18日間浸されたもち米を15分蒸し、それをむしろに広げて扇風機で冷やします。このあと、前発酵5日間、後発酵は80~90日間を経て、ろ過と殺菌が行われ、3年ほど寝かせてから出荷されます。

この地方では、女の子が生まれると、父親が酒を造り、花模様の壷に入れて、庭や床下に埋めるという風習がありました。 

「女児酒(ニュアールチュウ)」といいます。この酒を娘の結婚式のときに掘り出し、披露宴で振舞うのです。仕込んだ酒の量は半分に減り、甘味が増した濃厚な味わいの酒になるそうです。

父親は、酒が無くなるまでには、娘に結婚してほしいと思うんでしょうね。晩婚化が進む中国で、この風習はまだ健在なのでしょうか。

 

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