2010年 8月 13日
オルチャを訪れたのは雨季の真っ只中。今まで見たこともない幻想の世界が広がっていた。
オルチャはまるで夢の世界に出てくるような場所だった。
雨に濡れた緑の大地、なだらかな丘陵地帯に点在する古い建物、雨上がりの幻想的な空、幽霊屋敷のような廃墟宮殿、日々増水する土色の川、突然薮から飛び出してくる牛や水牛、おまけに泊まっていた安宿のすすけた部屋はなんだか虫だらけ…。
オルチャはささやかだが聖地でもある。丘の上にも寺があり、赤く染まった夕暮れの空を背景に、寺を目指す巡礼者たちの姿がシルエットとなって小さく映し出される。いつか見た夢は、もしやオルチャの光景だったのかと思いながら、暗くなるまでずっと空を眺めていた。
オルチャはささやかだが聖地でもある。丘の上にも寺があり、赤く染まった夕暮れの空を背景に、寺を目指す巡礼者たちの姿がシルエットとなって小さく映し出される。いつか見た夢は、もしやオルチャの光景だったのかと思いながら、暗くなるまでずっと空を眺めていた。