2010年 9月 17日
インドネシア、バリ島には神の宿るといわれるアグン山が聳え、南側を中心に多くの棚田が点在する。
地図
バリ島の棚田の水管理は、千年前に作られた「スバック」と呼ばれる組織が行なっています。組合員は協力して、水利施設のパトロールをしたり、水が計画通りにきちんと流れているかをチェックしたりしています。
ウブドゥ郊外の棚田を見渡せるアユン川沿いには高級リゾートホテルが建ち並んでいます。川を挟んでホテルと反対側で棚田を作っている農民たちは、ホテル側に経済的な援助を申し込んだことがありました。
でも、それが拒否されたので、農民たちは怒って、ホテルに向かって大きな反射板を置いたそうです。太陽光線を反射させて「報復」したわけですね。それであらためてホテル側が話し合いに応じたという話を地元の農民から聞きました。
最近は観光客が増え、農業用水をホテル用に回さなければならなくなりました。水が不足気味で、これからますます水問題が深刻になっていくかもしれません。