2010年 8月 09日
仮の住まいがある西国分寺から中央線に乗って西へ二駅目。立川へ。
西国分寺に引っ越してから新宿が遠くなった。替わって頻繁に立ち寄るようになったのが立川である。西国分寺は住みよい街だが、ときどきはちょっと都会に行きたくなるのも人情。立川にはそんな気持ちを満たしてくれるいくつかの光景があった。
印象的だったのがある夏の日の夕暮れ。曇天だったので駅ビルの本屋で長い時間を過ごしていた。しばらくして外に出ると、街の様相が一変している。空気全体が黄色い。「ああ、これはもしかして...」などと考えながら、急いでカメラをセットするあいだにも、街はどんどん赤く染まっていく。まるで夢の中にいるような気分。ただ、写真を撮ろうにもどこから手をつけていいのか分からない。あとから見ると、いい写真はあまりなかった。
立川を撮り歩いたのはわずか数回。ただ、その後、多摩川を撮るようになってから、最寄り駅としてこの街に立ち寄る機会がさらに多くなった。真っ暗になるまで河原を歩いたあと、遠くに輝く立川の街の灯を見ながら暗い道を何度も歩いた。