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ミャンマーでは何でもない光景に心が急にざわめくことがある。

ときどき、光景がざわめくことがある。何でもない光景なのだが、妙に心がざわめいてしまうのだ。たとえば上の写真の1枚目。何人かに見せたが、「何これ?」と、つれない反応。これはバガンで馬車に乗っているときに撮った写真だ。普通なら単なる失敗写真、どうでもいい写真だが私には違った。ここを通ったときに急に私の中がざわざわしたのだ。今見てもそのときの感覚を思い出すのだが、他人は何も感じないようだ。私の写真技術が稚拙なのでざわめきを伝えられないのかもしれない。

このざわめき感、デジャビュ(既視感)もそのひとつだ。どうでもいい光景が突然妙に気になったり、初めてを風景なのに昔見たような妙に懐かしい気分になったりする。ミャンマーだとそういう気分になることが多い。そんなときはとりあえず写真に撮る。

そもそも、写真を撮ること自体を説明できないことが多い。単なる記録用、夕日が美しいから、笑顔が魅力的だからなどという理由で撮ることが多い。しかし、撮った理由をはっきりと説明できない写真もかなりある。そのときは、言葉で説明できなくてもその光景が何となく気になっている。それに、こうした写真は一度に撮る枚数も少ない。撮る理由のある写真は少しでもきれいな写真にしようと、構図や露出を変えながら何枚も撮るのだが、説明できない写真はせいぜい2、3枚だ。構図も直感。いろいろと変えて撮っていると、何枚目かにざわめき感が消え、当たり前のつまらない光景になってしまう。出来上がった写真を見ても、なぜか1枚目が一番いい。

日本では、ミャンマーで感じるよううなざわめき感はあまりない。日常生活の中でこうした感覚がにぶくなっているようだ。旅に出ると回復するかもしれない。

 

 

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