2010年 7月 21日
なぜかスイスに行くことになった...
旅の候補地としてスイスを考えたことは一度もなかった。長年インドを歩いていたのでまずスイスという発想自体がうまれないし興味もない。それに物価が高すぎて物理的にも不可能。たぶん北欧と並んで世界一、とかいう噂は聞いていたが、どちらにしても自分には無関係な国...のはずであったのだが、人生は分からない。4年前、ガイドブックの仕事で突然スイスに行くことになってしまった。
スイスに行ってまず驚いたのはあまりの暑さ。日本より暑い。それでさっそく冷たい飲み物を買おうとするのだが、今度は物価の高さにひるんでしまった。よく覚えていないが日本のほぼ倍ぐらい。食事なんかもめちゃくちゃ高くて、安い食堂でうまくもないパスタを食べて普通に1500円以上。安食堂ではない普通のレストランに行くと一品料理とグラスワインだけでなんと3000円。お金持ちでなければとても旅行できる国ではない。
暑さのほうは、たまたまヨーロッパが猛暑に襲われていただけの話で、逆に雨がちょっと続くと、とたんに秋のような気温になるのがむしろ新鮮だった。ただし、夏のスイス(というかヨーロッパ全体...)は写真を撮るには非常に困ることがひとつあった。いくら待ってもなかなか夜が来ない。初日に夜景を撮って宿に戻るとなんと10時を過ぎていた。それから写真の整理をしていては深夜になってしまう。これでは体が持たないのでスイスでは夕景夜景は泣く泣くあきらめることにした(一応仕事だったので...)。
というわけで、スイスの写真はそのほとんどが真っ昼間の風景。観光写真としてはそれでいいわけだが自分としては完全に消化不良。二週間強で8000枚近い写真を撮ったわりには気に入った写真はほとんどなかった。観光写真とお上品な写真は嫌なので全部除外して(次々と除外していたらほとんどなくなってしまった...)、変わりに麻婆豆腐とかパスタの写真を入れておいた。