2010年 7月 22日
今でも訪問が難しいミャンマー側のナガであるが、毎年1月の新年祭には外国人も訪れやすい。最近の新年祭の状況は分からないが、私が行った2001と2002年はまだ外国人客も少なく、ナガ族の人たちも外国人に興味津々だった。かなりの奥地から新年祭に参加するナガ族の人たちも多く、ビルマ語も全然通じない人も多かった。多くの部族の人たちと一度に会えるのはこの新年祭だけだろう。
ナガがすっかり気に入った私は翌年もナガの新年祭に参加した。前年に撮った写真をたくさんプリント持っていったのだが、同じ人物はほとんどいなかった。祭りにやってくる村や参加者が毎年変わるからだ。それでも、お祭り男であるジョロを見つけた。彼はソムラ村の男で村のミュージシャン、自作の歌もある。お祭り男の彼は祭りのステージで歌うため、毎年新年祭にやってきていた。ソムラ村のステージが終わった後、彼らと酒を飲みかわした。ナガの男たちは酒が大好きだ。米で作ったドブロクをミトン牛の大きな角に入れて一気に飲む。
「オレたちの村は貧しいんだ。どうしたらいいと思う?」
突然彼がつぶやいた。遠く離れた外国から祭りにやってくる外国人、彼らから見ると私たちはに大金持ちだろう。私が何と答えたか、その後何をしゃべったかあまり覚えていないが、「ソムラへ行くよ」と言ったことは覚えている。
翌日も祭りが続いていた。風景が少し違って見えた。